高品質多収栽培のトマト作りについて!

初期土壌水分について

通常は定植後、根の周りだけ水分がある様な乾燥気味の管理が行われる。それは水分を最低限にする事で初期のぜいたく吸収を弱め、樹に走るのを防ぐ為である。が、結果的に根の成育環境が悪くなり、根圏のボリュームを作り上げる事が出来ない。だから、ぜいたく吸収からくる樹への暴走を防ぐその手段を変更しない限り、栽培の進化はないといえる。

左の写真は水田のジクジクした土壌で育っているトマトです。

初期成育を急がない、花を急がせる

収穫を急ぐあまり、又収量を欲するあまり初期成育をジックリ育てる事に抵抗を持つ人もしくは高糖度を目指すあまり、線香の様にしぼる人がいる。この様な人は収量と品質が必ず反比例する。究極の根作りとは、根のボリュームを作りながら成長点の伸びを極端に圧縮する事である。見た目は葉は黄色く痩せ、葉は展開はするが芯に凝縮されるので、背がのびず生長が鈍く感じられる。しかし、それが究極の根作りである。脇芽を観察して欲しい。花芽の軸枝を観て欲しい。そこに本当の樹の勢いを見て取る事が出来る。花はうまく行けば一果房が開花する前に三花房が肉眼ではっきり確認できるであろう。
生長点の圧縮
究極の根作りとは生長点を極端に圧縮する事だと云った。これはどういう事を意味するのか。樹に行く栄養と根に行く栄養は常に100である。芯を圧縮する事は樹に行く方の栄養を止めて、逆に根に行く方の栄養を最大限にしている事に他ならない。同じ成育を絞る事でも、通常の水切りとは全然意味が違うのである。
生長点を観察の主眼に置く

生長点を強めに導く

弱くなったら追肥

生長点が詰まる事は最悪である。

変革

脇芽の強さを観て根の動きを察する。

生長点を常に展開葉より低く導く。

芯でなく脇芽で強弱の判断する。

節間がつまる事は花芽を弱めない事。

花芽を急がせる
”根”を”実”にそのまま置き換える事が出来る。生長点を圧縮する事は樹に走る栄養を止めて実にたまる栄養を最大限にしている事に他ならない。果実を採る品目は絶対樹に走らせてはならない。なぜ樹より花を急がせるのか?三果房交配頃、樹のバランスをとるのがとても難しい。生長点が丸く団子状態に陥りやすい。意識的に、三果房までの果実と花芽をまとめて樹に負担をかける事で樹の安定を図るのである。
生長点が豚の尻尾状態に陥る。

樹を抑える。傍観せざるを得ない。

高温期花震いを起こす。

四段以降空洞果が出易い。

六段目頃から急に芯が細り伸びる。

変革

樹は栄養失調気味に見えるが、交配前後より果実への追い込みがスタート出来る。

夏期でも生長点にアントシアンが発生する。

馬鹿太りしない代わり空洞が出ない。

生長点が結果的に弱らない。

追い込みが勝負
三果房まで”タメ”を作る事で、トマトの”器”を大きくする事が出来る。それ以降の”食い込み”能力を数段高めてやる、と云うことである。ではどこまで”食わせれ”ば良いのか?それは果実の”グリーンベースが教えてくれる。玉が肥大すれば玉は白くなる。白くなったらグリーンベースを出す。周囲の葉の緑と同じ色になるまで資材を効かしていく。すると生長点には”アントシアン”が発生してくる。芯は細くとも”アントシアンがある間は伸びない。抜けてきた時が”徒長”の前兆である。つまり、グリーンベースを意識的に発生させる事が生長点の充実と密接な関係がある、と云うことである。
水切りでグリーンベースを出すと尻腐れが出やすく玉が伸びない。

アントシアンなどとんでもない。夏でも温度を高めろ。

    変革 ”グリーンベースを出す程、玉伸びするし、生長点が強くなる。

アントシアンは植物体内のデンプンが窒素より勝っている事を意味する。

収量を上げるメカニズム
グリーンベースを意識的に出すと云うことは、着色を遅らせる事である。着色を鈍らすと云う事は同じ果重に肥大させる為にはより多くの日数を要すると云う事である。では収穫が遅れる分だけ収量が減るのか?そうではない!一段の収穫に時間がかかる程、生長点では強い花芽が形成され、普通栽培よりさらに段数が確保され花数も増える。収量を増大させる方法である。
糖度を上げるメカニズム
グリーンベースを意識的に出すと云うことは、着色を遅らせる事である。例えば同じ果重に到達するのに倍の日数を掛けられれば、その内容も倍になる。大きくて高糖度のトマトを作る方法である。水しぼりで糖度を追求すると着色までの日数が普通のトマトに準ずるので玉が小さくなるのと全く逆である。
収穫の穫れ始めを急ぐ。

低段が充実しても上段でダウンする。

花数が収量に結びつかない。

   変革 収穫を焦らず上段までの花芽の充実を計る。

低段から上段まで品質玉伸びが揃う。

花数を収量に結びつける。

元肥中心。

人間の都合に合わせる。

芯を山形に、茎の太さ葉の色が判断材料。

コントロールの幅が狭い。

   変革 追肥中心。

植物の生育や土壌の条件に合わせる。

生長点と果実の色を判断材料。

何が何でもコントロールする。

左の写真は一段の花です。写真ではわかりにくいかもしれませんが、茎や軸にはうぶ毛がいっぱい生えています。茎や軸、葉のうぶ毛は根毛とリンクしています。根にストレスや圧迫を与えるやり方とは、全く違う手法である事を、認識して下さい。
果実のグリーンベースを出す・・・・生長点を圧l縮する・・・・葉柄を起こす・・・・耐病性を高め、糖度と収量を上げることだと思います。

      http://www10.ocn.ne.jp/~meron/  ご意見・情報お待ちしています。

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美味しいトマトの作りかた



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